『消失』ナイロン100℃(ネタバレ気味かも)

john_n2004-12-13

ちゃんとした演劇をお金を払って観るのは、4月に行った小林賢太郎プロデュースの『Paper Runner』が初めてで*1、今回が2度目。新宿紀伊國屋ホールにて、席は劇場のほぼ真ん中。前の人の座高が高くて、真ん中がほとんど見えなかったけど、ひょこひょこ左右に首を振りなんとか見ることができた。*2
2時間40分休憩なし。長いようだけど、飽きずに一気に楽しんだ。ケラの演出やナイロンの舞台がいつもどうなのかはわからないのだけど、場面が変わるときに大きなスクリーンが上から降りてきて、大きな音楽とともにオープニングや設定の説明やエンディングなどが流れた。まるで映画のよう。
大倉さんはほんとに大きかった。187センチだそうだ。他の役者さんがみんな小さい方だったので、余計に巨人のように見えた。テレビで見るより素敵だった。最後の挨拶の時の神妙な表情が、今までの大倉さんのイメージとはかけ離れていて、なんか急に遠い存在に感じた。でもなんか良かった。三宅さんもすっごく良かった。八嶋さんは他の出演者とちょっと違う雰囲気を持っていて、彼が出てきた途端舞台の色が変わったような感じがした。衣装も1人浮いた色だったので、そんな風に思ったのかも知れない。
前半は軽快にコミカルな感じで笑わせられ、でもその中に後半への伏線を描いている。後半はどんどん全てが崩れていく感じで思わず涙ぐみ、消失感を抱いた。やりきれないような、後味の悪い作品だった。(もちろんいい意味で。)
また次の公演も、チケットが取れるなら行きたいです。

*1:まぁそれを演劇とするのかは別として

*2:そんな私も後ろの方に迷惑だったかな・・・。