『LOVE LETTERS 2005 Floriferous Season SPECIAL 百花繚乱』

john_n2005-03-31

3月28日、雨の降る中姉と二人でパルコ劇場へ。演じるのは大森南朋さんと伊藤歩さん。そしてその『LOVE LETTERS』とは…

舞台にはテーブルと二脚の椅子。
並んで座った男優と女優が、手にした台本を読み上げるだけの2時間。
大掛かりな仕掛けも、目をひく照明や音響もない、このシンプルな舞台が、これほど見るものをとらえてはなさないと、誰が想像できたでしょうか?…。
「ラヴ・レターズ」は1989年ニューヨークで初演されるやいなや、全世界で上演され、静かなブームを巻き起こしました。パルコ劇場でも1990年8月19日に幕を開け、それ以来、この一つの台本を年齢も個性も異なった様々なカップルが読み続けています。

今まで300回以上公演は続いているそうですが、私は初めてでした。ストーリーはサイトで読んでいたので、おおまかな内容は掴めていました。朗読劇というのも分かっていました。でも、本当にあんなふうに淡々と進むとは少し驚きでした。観てすぐあとの感想は、その日に書いたとおりです。*1
幼なじみのアンディとメリッサ、その二人の手紙のやりとりを朗読していく。始まってすぐ、伊藤さんの可憐な声に引き込まれました。自由奔放で少しわがままで、お嬢様なメリッサを上手に演じていたと思います。気分の上がり下がりが激しい彼女をゆっくりと丁寧にきちんと表現してました。最後には涙を拭いながら、一語一語噛み締めるように。いい女優さんだなと思いました。
一方、真面目で正直でまっすぐなアンディを演じた大森南朋さん。彼もとてもいい声の持ち主でした。少しつっかえてしまうことが多く、そこは残念に思いましたが、でも彼も段々と大人になっていくアンディをうまく演じていたと思います。言葉を発するだけで演技をするというのは、きっとすごく難しいことなんだろうと思います。身振り手振りで、その状況を動いて演じた方が観客にも伝えやすいし。演じたことがないので、どちらがどうとかよくは分かりませんが、観る側としてはそう思いました。
これからも、いろんな方が演じ続けていくと思いますが、また観たい組み合わせがあったらぜひ観に行きたいと思います。

*1:id:john_n:20050328